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強制執行について

当事務所は売掛金、貸付金等の債権回収について、電話相談を無料にて承ります。個人の金銭問題についてもお気軽にどうぞ。
※ まずはこちらからご相談ください。

○ 仮差押の利用
○ 強制執行(金銭執行)の対象と執行機関
○ 強制執行に必要な三点セット
○ 財産開示手続とは?
○ 債権執行の概要
○ 複数銀行口座を差押さえる場合に注意すること
○ 口座に対する強制執行申立て後の流れ


仮差押の利用

仮差押とは、金銭の支払いを目的とする債権につき、将来なされる強制執行を保全するために、債務者の今ある財産を仮に差押さえてその処分を制限するものです。保全の方法ではありますが、資産の凍結を図ることで債務者に圧力がかかり、交渉のテーブルに着かせる効果もあります。

訴訟をし、判決にもとづき強制執行をすると長期間かかります。その間に財産が処分されたり、債務者が隠匿するなど、強制執行が不能または著しく困難となるおそれがある場合に、裁判所の決定によりなされる手続きです。

申立てには、申立書のほか証拠書類(疎明資料)を提出する必要があります。「疎明」とは、証明までゆかず、裁判官に対し事実を一応確からしいと信じ込ませる程度の主張をすることですが、請求書、受領書などの書類のほか上申書により行なうのが一般的です。また、仮差押は債権者の主張だけで行なわれますので、通常、被保全権利の20%~30%程度の保証金の提供を裁判所より命じられます。


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強制執行(金銭執行)の対象と執行機関

勝訴したにもかかわらず、なお相手方が金銭を支払わない場合は、いよいよ強制執行して回収することになります。強制執行は執行対象となる目的物によって下記のとおり執行機関や換価のための方法が異なります。

不動産 不動産所在地を管轄する地方裁判所(執行裁判所)により、強制競売等の方法で換価します。
動産 動産所在地を管轄する地方裁判所の執行官により、売却の方法で換価されます。
債権 債務者の住所を管轄する地方裁判所により、債権差押等の方法で回収されます。


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強制執行に必要な三点セット

強制執行を開始するには(1)債務名義と(2)執行文の付与と(3)送達証明書の3点セットが原則として必要となります。

(1)の債務名義とは、「私法上の給付請求権を表示した公の証書で、法律がこれに執行力を認めたものと定義されますが、例えば、確定した判決や仮執行宣言付判決、仮執行付支払督促、和解調書、調停調書、執行証書(公正証書)等がこれにあたります。

(2)の執行文とは 「債務名義の執行力の存在及び内容を公証する文言で、債務名義の正本の末尾に記載されるもの」と定義されますが、要は「強制執行してもいいですよ」というお墨付きの文章のことです。例えば、判決をした裁判所と実際に執行する裁判所が異なる場合、執行裁判所としては正確な執行の為に、判決は本当に確定したのか等、再度調査をしなければならない必要が生じます。

しかし、それでは時間がかかり執行が遅れるため、債務名義の成立に関与した裁判所の書記官、公証人がこのお墨付きを与える仕組みとなっているのです。なお、少額訴訟の仮執行宣言付判決仮執行宣言付支払督促については、スピーディーさが特に要求されるため、この執行文の付与は不要とされています。
執行文が付記された債務名義の正本が、執行力のある債務名義の正本(執行正本)ということになります。

どのような理由、どのような内容の強制執行がなされるかを知らせるために債務者に債務名義が送達されていなければなりません。強制執行を開始するには、送達したことの証明書を裁判所や公証人からもらう必要があり、これを(3)の送達証明書といいます。例えば少額訴訟の場合、判決した簡易裁判所からこれをもらうことになります。

なお、執行証書の場合には、作成時に公正証書を各当事者に送達しておき、その際に送達証明書が交付される方法を採ることが一般ですので(*但し、この方法は公証人にそれを依頼する必要があります)、この方法の場合、強制執行をする段階では執行文のみ受ければよいことになります。


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財産開示手続とは?

財産開示手続とは平成16年4月1日からスタートした手続です。従来、勝訴をしても、債権者が債務者にどのような財産があるかわからない場合、強制執行を諦めざるを得ませんでした。そこで、権利実現の実効性を高めるために民事執行法に新設された制度です。

手続に入ることになると、債務者は財産目録を提出し、期日に裁判所に出頭し財産について陳述しなければなりません。正当な理由なく出頭しなかったり、嘘の陳述をした場合等は、30万円以下の過料に処されることになります。

申立てができる債権者は、執行力のある債務名義の正本を有する金銭債権の債権者や給与債権を有する者等の一般の先取特権者です。なお、債務名義が仮執行宣言付判決、仮執行宣言付支払督促、確定した支払督促、公正証書(執行証書)の場合にはこの手続きを利用することはできません。

ですから、例えば、最初に支払督促を選択して(訴訟に移行せず)債務名義を得て、結果的に執行で回収出来なくても、同手続は利用できませんから、その点は注意が必要です。

この手続きを利用しようとする債権者は、6箇月以内に実施された強制執行で全額回収できなかったこと、あるいは分かっている財産に強制執行しても、全額回収はできないことを主張する必要があります。

この申立ては、債務者の住所地を管轄する地方裁判所に行い、東京都(東京地方裁判所民事執行センター)では収入印紙2,000円と郵便切手8,400円が必要となります。


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債権執行の概要

債権執行は迅速な回収が期待できるため、債務者が確実な債権(例:預金、給与、売掛金、地代・家賃、貸金庫に預け入れた物の引渡請求権等)を有するときには、まず執行の対象として検討するべきです。

債権執行の申立は上述のとおり債務者の住所地(債務者が会社など法人の場合には主たる事務所)を管轄する地方裁判所ですが、債権差押命令申立書に、執行正本、送達証明書、請求債権目録、差押債権目録、当事者目録等の書面を添付して申立てます。

申立を受けた裁判所は、債権差押命令を出し、債務者は自分が持っている債権の取立てや譲渡・質入れ等一切の処分が禁止されます。さらに、この差押命令は債務者が持っている債権の債務者(「第三債務者」といいます)にも出され、第三債務者はこの債権を弁済することが禁止されます。

債権者は差押えたこの債権から回収を図ろうとする場合、下記の2つの方法があります。

1 差押えた債権を自分で第三債務者から取立てる

2 差押えた債権の譲渡を受ける(転付命令を出してもらう)

差押債権者は、差押命令送達後1週間が過ぎれば、自分で債権を取り立て、第三債務者から支払いを受けることができます。支払いを受ければ、請求債権と執行費用は弁済されたものとみなされます。

一方、転付命令が裁判所から出されると差押債権が額面そのまま差押債権者に移転し、差押債権者が第三債務者の債権者となります。

転付命令は差押債権者がその債権を独占できるメリットがありますが、差押債権が債権額より不足する場合や第三債務者が無資力だった場合、債権の満足が得られない危険あり、というデメリットもあります。


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複数銀行口座を差押さえる場合に注意すること

複数の銀行口座を差押さえる場合、各口座につき、「いくら押さえるか?」という「振り分け」の作業が必要になります。これが実は難しいのです。

例えば、100万円の債権を回収するとして、債務者が利用しているA銀行、B銀行、C銀行、D銀行の口座を差押さえるとします。この場合、例えば、予め、「A銀行口座に40万円、B銀行口座に30万円、C銀行口座に20万円、D銀行口座に10万円」という具合に、自分で押さえる額を裁判所に指定しなければなりません。

よく「A銀行に100万円で請求して、もし40万円しか回収出来なかったら、次はB銀行に残り60万円分を押さえて、B銀行から20万円しか回収出来なかったらC銀行に40万円・・・」と、いうように、順々に差押えをかけると誤解されている方がありますが、これは違います。「A銀行にはこれくらい残高があるだろうから、これくらいかな?B銀行はこれぐらいかな?」と、口座の利用のされ方等を加味して、口座残高額を自分で予想して裁判所に振り分け指定しないといけないのです。

従って、A銀行には3万円しか残高がなく、D銀行に1億円の残高があった場合、上記例のように振り分けミスをしてしまうと、A銀行、D銀行だけをみれば、両方をあわせても、たった13万円しか回収できないという惨憺たる結果となり、逆に100万円をD銀行1個に集中させると振り分ければ、楽々全額回収成功!となるのです。しかし、自分で予想しなければならないというのは、債権者側にしわ寄せが行くようで、個人的には「制度の欠陥」のような気がしますが・・・。

なお、債務名義が公正証書の場合、主たる債務者のほかに連帯保証人が付されているときもあります。、主たる債務者のほかに連帯保証人の口座も同時に差し押さえる場合、それぞれの住所地等が同一裁判所の管轄であるならば申立書は分ける必要はなく、1通でも可能です。主たる債務者と連帯保証人の住所地が複数裁判所の管轄となる場合には、公正証書の正本は複数用意することになります。


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口座に対する強制執行申立て後の流れ

裁判所に口座に対する強制執行の申立てをすると、手続きは下記の流れとなり、回収に至ることになります。

なお、以下は、債権者が第三債務者である銀行支店等に金銭の取立ての為に出向かない方法の場合です。

1 強制執行の申立書類を裁判所に提出します。

2 2~3日後に、裁判所から債務者の口座がある銀行支店等(*第三債務者)及び債務者に『差押命令書』が送付されます。

3 銀行支店等及び債務者が、2 の『差押命令書』を受け取ると、差押命令書を受け取った日付等が郵便局から裁判所に通知されます。

4 郵便局から、3 の通知を受けた裁判所は、その旨を債権者に書面で通知します(*これが『送達通知書』)。

5 債権者は、4 の『送達通知書』により、債務者が差押命令書を受け取った日を知りますが、「債務者」が差押命令書を受け取った日から7日後に銀行支店等に対しての「直接取立権」が発生します。

6 債権者は直接取立権が発生した日以後に、債務者の口座がある銀行支店等に電話をして、銀行所定の書類を一式送付してもらいます。

7 銀行所定の書類に必要事項(*例:振込先口座情報等)を記載し、4 の『送達通知書』ほか必要書類を添えて銀行支店に郵送します(*FAXでもOKとする支店もあるようです)。

8 7 の書類が銀行支店に届いたら、銀行支店は指定された債権者の口座に金銭を振込みます(*早ければ翌日に入金されます)。

9 債権者は銀行支店から支払いを受けたら、裁判所に『取立完了届』を提出します(*なお、口座に金銭がなく回収失敗した場合や、債務者から任意の弁済を受けた場合は『取下書』を送付)。

実は、2 の部分に「難」があったりします。債務者が受取拒否をすることがあり、すると以後の進行がかなり遅くなる場合があります(『送達通知書』が作成されないため)。


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*消費者庁イラスト集より